2016年7月31日日曜日

一時帰国&復帰

ご存知でしょうが、一時帰国中です。
最重要課題の病院での検査も終えました。

結果、全てにおいて問題無し。
一つの薬を止めることが出来ました。
ステロイドを服用していた関係で、コレステロール値が高かったのですが数値も下がり薬は不要と判断されたようです。
この薬は、筋肉を溶かす性質があるということで、一安心です。

ステロイドの減量は今回は見送り。
ステロイドに関しては、慎重に減量していきます。
特に、僕の場合は検査が3ヶ月置きで異常が発生した際も救急処置を取れないので、余計に慎重にならざる得ないとのことでした。

とは言え、検査結果の安定ぶりはDr.も目を見張るようで、食生活の重要性を改めて伝えました。
開発途上国で健康を取り戻し、競技に復帰するなど、今までに聞いたことがないと仰っていました。

一つ、また同病の方々への励ましになれれば嬉しいですね。

話題は変わり、それ以外でも今回の帰国は上手く試合と重なりました。
千葉県マスターズ選手権です。

いつも車で行くのですが、今回も車で…
千葉県総合運動場への道のりは、過去に入院していた全ての病院と途中まで同じルートです。
何だか、感無量になりました。

色々な、怪我、病気でリハビリや通院していたときのことを思うと、ここまで出来て来たことが非常に奇跡に近いことのように思えて本当に感無量でした。

やはり、僕には使命があるのでしょうね。
それを全うしない限り生かされるんだろうなーと…

試合結果ですが、走り幅跳びと100mに参加しました。
目標記録は以前にも書いたと思いますが、100m 15”48。走り幅跳び 4m12cmです。
発病前最後の長崎大会での記録でした。

本日の結果は100m 13”99+2.5。走り幅跳び 5m02cm+2.3でした。
目標記録は風が2.0m以内で公認記録。
今回は両種目とも2.0以上で参考記録。

風換算しても、目標記録達成です。
一安心。

前記しましたが、国の難病指定の膠原病の多発性筋炎、多発性肺炎を発生し緩解にいたり本日、競技へ復帰できました。
確かに、記録的にはマスターズ、障害者双方でも全く歯が立たないレベルです。
ですが、ここまでこれたこれたことは非常に大きいことだと自負しています。

多発性筋炎で競技復帰した人を調べても出てきません。
(僕が競技者か?という議論は別問題とします)

繰り返しになりますが、同病で苦しんで悩んでいる人の励みになれば幸いです。

今回も両方のミッションを無事にクリアでき気持ちよくラオスへ帰れます。
火曜日(2日)のAM便にてラオスへ帰ります。

2つのミッションも密かに不安でしたが、何とかクリアでき本当にラッキーでした。
次回は3ヶ月後を予定していますが、運転免許証の更新で若干早まると思います。

今回お会い出来た方、出来なかった方、ありがとうございました。
励ましにツイート本当にありがたかったです。


本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根。

2016年7月23日土曜日

意識

相変わらず蒸し暑さが強いラオス、ヴィエンチャン地方です。
とは言うものの、風が涼しい日もあり一時期ほどの厳しさは峠を過ぎたのでしょうか?
涼しい風といっても、雷雲が発生しスコールで涼しくなるというパターンですが…

昨日で一時帰国前の選手への指導が終了しました。
現況確認も含めて30、50、70,100mのタイムトライアルを。

僕は加速走を予定し伝えたのですが、選手からスタートダッシュ(SD)でやりたいとの要望があり、SDに変更しました。

少し前から、選手同士で走らせ競わせています。
選手も刺激がありいいようです。
昨日も例に漏れず競い合いながらのSDです。

僕も経験がありますが、確かに競い合うことで今の一つ上を行くことが出来るのは事実です。
上手くいい方にハマってくれました。

ここ最近はKenくんの成長が著しく、絶対エースのGonくんも多少の焦り感も感じていました。さすがにSDで行ないたいと訴えて来ただけあり、昨日は70m以外は僅差(着差ありの同タイム程度)ですがKenくんに勝ってきました。

最後の100m
記録を見てビックリ。
練習なので当然手動計測ですが、電気計測に換算しても自己記録更新です。
特にKenくんは1秒程度の自己記録更新。

Gon,Kenくんの両氏。
昨日の練習は全て自己記録更新です。
本人達は、加速走とSDのタイムに差が出ることが良く理解出来ていないようで、今一つの記録と思っています。(説明したのですが、上手く伝わっていないようで反省ですね)

昨日はPonちゃんも短短距離と一緒に練習。
これも色々あり、昨日の会話の中で、本当は100m、200m、400mの順番で好きなんだ…と。

Ponちゃんは400m、800m以上の距離が適切だろうと、カウンターパートナーともコンセンサスがとれています。
これ、きっと練習がキツいんです。
長短距離は…特に一人なので気持ちは分かるつもりです。
ましてや、中距離のXayくんも帰省中で不在。

そんなこんなで昨日の短短距離練習。
彼女も、100mでは最後流して(何で流したかは不明)自己記録を1秒以上縮めて来てます。
30、50、70mに関してはデーターがないので不明です。

終了後、聞きました。
100m…難しいだろ?と…
僕もそうですが、短短距離ではない人は瞬発的、爆発的に筋肉を使えないんです。
彼女もそうなのですが、スピードを付けることは悪くないことなので本人の意思を尊重したいと思います。

ここ最近、選手に変化が見られるます。
走る前にちゃんと刺激を入れていることです。
以前は、走る直前まで休んでいてそのままスタートラインへ行き、そのまま出発するというパターンでしたが、ここ最近はその辺に変化が見れれます。

僕も一緒に行なう機会もあり僕の動きをを見ているのでしょう。
ウオーミングアップでも、僕の動きを見ているんですね。
自分に必要なものを取り入れています。

僕も出来るだけ、手本になるように分かりやすく見やすいように動いているのは選手達には内緒です。(まあ、勝手な独りよがりですがね…)

昨日も全ての練習終了後に、選手がハムストリングスがパンパンだと…(多分、解釈は合ってると思う)
ようやく、一つトリガーが外れ、一つ上に行くことが出来ました。

選手達を褒めると、はにかんだようなあの笑顔…嬉しいですね。

僕も選手に負けじと同じ内容で走りました。
自分計測なので、スタンディングからですが計測しました。
100mは皆さんの感覚だと笑ってしまうようなレベルですが、ちゃんと走り切れましたし、走っていて多少の余裕もありました。

走り幅跳びも中助で数本跳びたかったのですが、自分の立場を考えで出来る範囲で終えました。

何はともあれ、選手達は確実に進歩しています。
記録はもちろんですが、そこまで行くプロセスも成長しています。

今後もラオス選手へのご声援をよろしくお願いいたします。

本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根。

2016年7月16日土曜日

◯◯派

蒸し暑さが厳しい最近のラオス、ヴィエンチャン地方です。
どこからこんなに汗が出るの?って位、汗が出てきます。
一生懸命に食べてはいますが、体重も減り傾向。
雨期は、9月頃まで続くようで、それ以降は一気に涼しくなるようです。

私事で申し訳ないのですが、私自身、自他ともに認める「為末マニア」です。
今、為末さんの本「逃げる自由」(諦める力2)を電子版で購入し読んでいます。
まだ、途中なんですが凄く気に入ったというか、しっくりきたフレーズがあります。

「事前準備に重点を置くか」「現場対応に重点を置くか」の違いについて触れています。
僕自身、全くの未予定者で思いつきで行動していました。
計画性のない行き当たりばったりの人生なんだなーと、ずーっと思っていたのですが、為末さんのこの解説を読んで、なるほど…「ああ、そうなんだ」「よかった」と思いました。

あと、「知ることのリスク」の項目で青色LEDの研究について触れています。
このなかで、知り過ぎることの弊害が記されていて、今の僕の現況をアドバイスされている気がしました。

両方を勘案し自分に当てはめると、なるほどね…と腑に落ちました。
確かに、考え、調べ過ぎて行動出来ない…なんて本末転倒。
事件は現場で起こっているんだ…的な。

現在を打破して行けば、打破しただけの先が待っている。
そこから先は、現場対応。
どのような科学反応が起きるかも分からない。

やらない後悔よりやった後悔の方が絶対にいい。
これも本に書いてありますが、これは以前から理解していて実践しているつもりです。

病気した障害者が途上国で支援する。
ダメなら帰って来たっていいし、言葉を覚えてガイドでもできればなぁーなんて軽い考えでした。国を変えたっていいしも選択肢にありましたね。

色々考えて情報を集めたらきっと踏ん切りがつかなかったかもしれません。

やってダメなら、方法を変えたり諦めたって何の問題もない。
大事なのは今現在出来ることをを精一杯行なう。

という流れから、現在ラオス選手を教えることが出来ていますが、順調にきています。
昨日(7/15)は男子2名(Gon,Ken)が自己ベストを大幅に更新出来ました。

特に、指導や自分自身の練習は体調や天候に左右されます。
思い描いてものとは乖離が大きなることもしばしば…

ゴールも高すぎたり、褒美がずーと先で見えないとなかなかモチベーション維持も難しいです。
難しく考えず、出来ることを出来るうちに行なう。
明日、死んでしまうリスクだってある訳だし。

大好物を残しておいてカラスにさらわれた…なんてことにならないようにしないとね…

やはり本はいい。
自分が言語化出来ないことを上手く教えてくれる。

本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根.

2016年7月9日土曜日

急成長

相変わらずのスコールに見舞われているラオス、ヴィエンチャン地方です。
晴れると、入道雲が現れ奇麗な景色をみせてくれます。
定期練習も順調に行なえていますが、スコールのため中断からの中止も致し方ない所です。

選手4人ですが、Xayくんが帰省中で不参加は変わりません。
Gonくんが、タイで行なわれていたゴールボールのアジア・オセアニア選手権へ選抜されていて、先日帰ってきて練習に合流しました。

そんななか、地道に毎日欠かさず練習にきていたのがKenくん。
走り幅跳びも始めて楽しいのもあるのでしょうが、頑張っています。
以前、渡した青竹踏み(プラスッチックバージョン)も実行していて効果を実感しているようです。(足裏やふくらはぎが楽になったと本人談)

その地道さが報われてきました。
昨日、スパイクで加速走のタイムトライアルを行ないました。
距離は、30、50、70mすべて一本ずつ。

結果、Gonくんにすべて記録で上回りました。
Gonくんは絶対的エースで、T11クラスならリオパラリンピックの100mB標準記録を電気計測で突破しています(記録はアセアンパラの物なので未公認かつクラス分け未取得のため公認されず)。
アセアンパラの大会ではGonくんに0.8秒の差をつけられていました。

ここ最近、動き自体は良くなってきていた実感はあったのですが、今一つ記録に結びつかず僕自身も多少悩んでいました。
幅跳びの練習も良かったのでしょうか?
勝手な思い込みですが、幅跳びの練習を行うとスタートダッシュが上手くなる…というトリビア。(高校時代にこのようなことを聞いて未だに信じています)

いずれにせよKenくんの努力が実を結んだ日でした。
特に50mの加速ではGonくんを0.2秒も上回りました。
Kenくん本人は、70mの加速の記録が相当嬉しかったようで、記録を聞いて目をまん丸くし驚いていたのが非常に印象に残りました。

GonくんもKenくんの健闘をたたえ、素直に喜んでいました。
この光景は見ていて非常に清々しかったです。
Gonくんも一週間程度走ることから離れていて、悪い癖が出始めていたので来週から徐々に修正して行きます。

Ponちゃんですが、彼女も大人しそうに見えますが結構な負けず嫌いです。
頑張り過ぎて、翌日以降筋肉痛に悩むのは本人なんですが…
昨日もスパイクの日ではあったのですが、彼女は、アキレス腱に前回少し違和感を感じたらしいのと、筋肉的に戻ってきていないと判断したので、スパイクは履かないようにしよう(持ってこないでもいいとも伝えたつもり)と伝えたにも係わらず、スパイクを履くと譲りません。

違和感、痛みを感じたら直ぐに中止することを条件としてスパイクを許可しました。
タイムは今一つですが、2本走れたことは収穫です。

僕自身も選手の合間をぬってスパイクで30、50、70mの加速走を計測。
アップシューズよりもタイムは悪かったですが、走りきれたことは大きな収穫です。
少しずつ慣らして行き、今月末の千葉マスターズ選手権に挑みたいと思います。

今回はKenくんの努力が実を結んだことが、非常に嬉しく本人のモチベーションも上がったことでしょう。
これに刺激され、Gonくんの奮起にも期待している今日この頃です。























写真はスコールの様子
止むと奇麗な入道雲が見られます。
































Gonくんが参加したゴールボールのアジア・オセアニア選手権のTシャツ。
















Gonくんのスタートダッシュ。完璧に近いと思うのだが…















Kenくんのスタートダッシュ。若干上体が高いが、こちらも悪くないと思うのだが…

本日もご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根。

2016年7月1日金曜日

深い

相変わらずの雨期で雷雨が激しいラオス、ヴィエンチャン地方です。
とは言え、長く降る時もありますが朝から晩まではほとんどなく、練習は順調に行なえています。

昨日の練習では選手と一緒に200m×3本を行ないました。
間の休憩は10分。
昨日はKenくんとPonちゃんの2名。
Kenくんは3本走り、Ponちゃんは2本。

Kenくんはここ最近伸び盛りです。
ですが、距離が長くなるとガクッとタイムが落ちます。
身体が立ち気味になり脚が空回りする傾向が見受けられます。
試行錯誤して、修正しているのですが一筋縄では行きません。
70mまではいいんです…
僕の指導力不足ですね。。。悔しいです。

200mになるとだいぶ失速感があり悩んでいました。
前半を80ー85%程度で入るように伝えても、突っ込みきれないようです。
なので、昨日の200m×3本に繋がります。

なかなか他の人と走る機会もないので、よし、引っ張ってやろう!と。
ペースメーカーですね。
とは言え、自分がもつか非常に不安でした。
1本目は初めから付いてきません。
2本目は多少抑え気味で前半を走り付いてこさせ、コーナー出口からスピードUPして徐々に離していく作戦をとりましたが、後半に追いつかれそうになり何とか数cmで勝ったか同タイムでした。
3本目は初めから付いて来られ、後半離されました。

図らずも3パターンを上手く体験させることが出来ましたので、今後に繋がることを期待します。

走り終えて、酸欠からの気持ち悪さまではいかなかったのですが、立っていられず、またケツ割れもし倒れ込むと選手が心配してくれます。
どうやら、本気で走るとこういう状態になることが今一つ分からないのかな?と感じました。

指導でも、本数を少なくし、もう一回もなくして決めた本数内でベストを出すという方向性の練習にしていますが、まだ、本気を出すというのが分からないように映ります。

想像ですが、一日の練習を余裕をもってこなす、という方向に見えます。
手段の目的化になっている気がしますので、徐々に改革していきます。

ここ最近、選手があまり元気がないのが非常に気になります。
体調も悪くなく、痛い所もないようです。
本人は言いませんが、恐らく多少のホームシックだと思うのです。
我々の想像を越えるバックボーンがあるのでしょう。

我々は、選手が決めたことに対して尊重、応援することしか出来ません。
例えそれが、競技を辞める選択をしたとしてもです。

繰り返しになりますが、それぞれのバックボーンは知る由もないんです。

時折見せる彼らの寂しそうな顔を見ると何とも言えません。

そんな彼らと縁で巡り会えた。
上手く書けませんが、選手達を知れば知るほど彼らの大変さを実感してきます。

彼らが少しでもいい方向にいけるようにお手伝ができれば嬉しいです。

本日も最後までご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根。