2020年2月29日土曜日

視点

以前、触れたのですが改めて
東京パラも近づいて注目も集まっているようです。
パラリンピックに出場する(出来る)条件について少し触れたいと思います。

下記の3つの資格が最低限必要です。
(*IPCは厳密に言うと*WPAですが利便上IPCとします)
*International Paralympic Committee
*World Para Athletics

1)IPCへ選手登録
2)国際クラス分け(IPC公認)の取得
3)IPC公認記録での標準記録突破

書けば簡単そうに見えるんですが、これがそうでもない。
1)はオンラインで出来る。(お金が発生するが…)
2)、3)が非常に悩ましい…(同一大会で取得も可能)
大会自体にクラス分けがありその大会で記録を残す。


2)ってどうやって取得するのか?って話ですよね?
日本国内ほとんど実施されないので日本では取得できない。
日本で実施されないのが不思議ですが結論だけにしときますね(また嫌われるから、笑)。

じゃあ何処で取るのって話ですよね?
過去例ですと中国・UAEが日本からは近いですね(おいらはオランダで取得)。


3)はっ?意味不明ですよね?
大会自体がIPCに認可されていなければ国際記録としては認めませんよ!って事です。
(例えば、マスターズの大会はダメって事です)
ということは、大会をIPCに申請して許可してもらう必要があるわけです。
そのIPC公認大会での記録が公認記録となります。(2)のクラス分け取得済みが条件)
これは、日本でも年数回開催されています。

ざっくりと極々簡単にですが、こんな感じです。
と、これを日本人目線ですと中国やUAEなら楽ではないが何とか行けそうだね?となると思います。


これを東南アジアの途上国(ラオス)目線で見てみましょう。
1)に関しては大差なく問題ない。(料金が必要だが途上国ルールあり)
2)、3)の取得は自国は勿論、東南アジアでも無理ですね…
ということは、取得するのには日本人同様に国外へ出る必要がありますね。


大会参加の費用はいくらなんでしょう?
大会自体が参加費・宿泊費(食事や期間中の移動費など含む)などがパッケージになっている場合が多いです(違う場合もあります)。
これが結構な金額なんですわ−笑。
一泊1万円くらいですかね?大体1週間くらいでしょうか?
それに航空チケット代金が必須ですよね?

東南アジアでも様々ですが、ラオスの場合、公務員の初任給は2万円弱/月と言われています。
それも仕事があればの話ですよね、、、

費用の捻出・・・
これが最大の懸念事項です。(年収以上の金額が必要…)

でも、この条件をクリアしなければパラリンピック参加出来ないんですね…
最終的にはお金が必要なんです。
僕もここに身をおいて分かったことなんですが、アギトス財団など支援してくださっている団体もあります。
とはいえ、世界各国公平に支援するので年に一回支援頂ければ御の字です。
ということは、一発勝負です。
日本のように国内で数試合あれば、チャンスもそれだけ増えるのですがね、、、

ですが、チャンスを与えてもらえるだけでも充分ありがたいです。
ですが仮に、日本での大会へ外国選手が参加できればどれだけありがたいか…
パッケージ料金ではないので工夫次第では最小限度で参加できるんですよね…

まあ、昨年もお願いしたのですが全く相手にされず…(勿論、全額我々負担です)
参加者が増えると運営に支障をきたすので…らしいです。

日本って全スポもやってるしパラのホスト国ですよね?
まあ、らしいっちゃらしいですよね、、、


と、こんな事を書くとまた言われそうですね、笑
一選手が何を言う!!って(まあ、今は選手じゃないですが…笑)


東南アジア地区は非常にレベルが上っています。
同じような理由から表舞台に立てない選手も沢山いるでしょう。
(表舞台の表現がいいかどうかは問わないとします)


もちろん全てが平等になるなんて期待していませんし無理だとは理解しているつもりです。
だからこそ見て見ぬ振りをするのではなく問題を提議するのに意味があると思うのです。

今回の東京パラでこの格差問題がどれだけ周知されるかに期待します。


オリンピック・パラリンピックの存在意義について考えるのは僕だけでしょうか…



写真は無関係です。(隠し撮りなので画像悪し、笑)
洗濯物を取り込む子供。
どうしても長い竿で取り込みたいようですが全く取れずに地団駄をふんでました、笑
見ていて大笑いしていたら聞こえたようで苦笑いしてました。
因みに長い竿は自然に成っている果物を取る竿ですね、笑

本日もご覧頂きありがとうございました。
多謝、羽根。

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